呼吸身法は単なる健康法や気力を充実させる呼吸法にはとどまりません。
呼吸身法は人間の総合的な能力を追求する古今東西の身体哲学に基づき、氣の呼吸法を用いて、骨格レヴェルの身体の深層に働きかけ、"垂直性"(常に自己を眺める身体的観点)を確立し、最終的にフィジカルな世界(身体)とメタフィジカルな世界(心)が完全に調和した新たな自己を見い出す呼吸法なのです。
東洋の伝統的な行法や古武道の身体技法(方法論)の多くは、肝心なところがあいまいな言い回しや観念的な表現に流れたり、いたずらに比喩を多用したり、また、故意に煙に巻くような説明に終わることさえあります。
呼吸身法では、身体に関して対象化、言語化できることは、どこまでも明瞭、明晰に骨格のトポロジカルな構造を中心に解析して説明します。一方、対象化、言語化が難しい姿勢や動きや身体のニュアンスについては、まず見本を示し、次にどんな稽古をすればいいか、つまり、どんな動きを続けていればどこがどうなるか、どう動きや形が変わっていくかということを一連の<生成のプロセス>として指導します。
また、呼吸身法では、身体を<外部身体>(外から客観的に観察可能な身体)と<内部身体>(自分で実感するしかない身体内部の動きや反応)というこの2つの観点から捉え、これを徐々に統合していきます。
